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視覚障がいアスリートの睡眠の質 ?起床時刻と人間関係ストレッサーが関係する?

p202012181400-2.jpg (Image by A.RICARDO/Shutterstock)

ハードなトレーニングを日常的に行うアスリートにとって、適切な睡眠コンディショニングはパフォーマンス向上に不可欠です。これまでアスリートの睡眠障害についての研究は行われてきましたが、パラアスリート、中でも視覚に障がいのあるアスリートの睡眠障害の実態やその関連要因についてはほとんど解明されていませんでした。


本研究では、パラリンピック種目であるマラソン、ゴールボール、水泳、ブラインドサッカー、柔道の各競技団体に所属する視覚障害アスリート81人のデータから、睡眠障害の実態とその関連要因(生活習慣?競技活動?競技ストレッサー?メンタルヘルス)について検討しました。


その結果、視覚障がいアスリートの約3割に睡眠障害がみられましたが、この比率は晴眼アスリートとほぼ変わらない水準でした。一般に、視覚障がい者は晴眼者に比べて睡眠障害が多いことが報告されていますが、日常的にスポーツ活動を行っている視覚障がいアスリートでは、睡眠の質は晴眼アスリートとほぼ変わらない可能性が示されました。


また、睡眠障害には「午前7時台以降の起床」および「競技活動上の人間関係ストレッサー(ストレスを起こす要因)」が強く関連していることが明らかとなりました。晴眼アスリートに関するこれまでの研究では、「午前7時台以前の起床」「競技活動の意欲喪失ストレッサー」「メンタルヘルス」等が睡眠障害に関連することが明らかにされており、今回の結果はこれらの傾向とは異なるものでした。本研究成果から、視覚障がいアスリートの睡眠コンディショニングのカギとなる重要なポイントが示されました。


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プレスリリース

研究代表者

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武田 文 教授

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