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持久力が高く認知機能が優れている人は、多く瞬きをしている~ドーパミン神経の関与が浮かぶ~

研究イメージ画像 (Image by Balkonsky/Shutterstock)

日常的によく運動し、持久力が高い人ほど、認知機能も高いことが最近の研究でわかってきました。持久力も認知機能も太古の昔から人類が生存する上で重要とされており、その関係性を埋める機構がどんなものかは、進化論的にも興味深い問題として衆目を集めています。そして、両者はいずれもヒトの前向きな行動と関連することから、その背景には、何らかの共通する脳機構が存在していることが想定されます。


「目は口ほどに物を言う」と言われます。実は、私たちが意識しないうちに行っている瞬き(自発性瞬目)は、その頻度が脳内の情報処理、とりわけ前向きな行動や認知機能に重要なドーパミン作動性神経(ドーパミン神経)の活動と密接に関係することがわかってきました。果たして「瞬き」は、持久力と認知機能を繋げる脳機構の指標となり得るのでしょうか。


そこで本研究では、自発性瞬目率と持久力、前頭前野が司る認知機能(実行機能)の3者の関係について、若齢男性を対象に横断的に調べました。その結果、高い持久力を持っている人ほど安静時の自発性瞬目率が多く、また、高い認知機能を持っていることを見出しました。瞬きが多い人はドーパミン神経の活動が高いとされていることを踏まえれば、持久力と認知機能の相関関係の橋渡し役をドーパミンが務めていることを示唆する結果であると言えます。


今?コロナ禍で多くの人々の活動制限が余儀なくされています。これが続くと、自ずと持久力が落ちるだけでなく、連動して認知機能も落ちる可能性があります。この打開には、薬ではなく身体活動を伴う取り組みが推奨されます。その際、普段の生活の中で、ドーパミン神経の機能を標的とした身体活動?運動トレーニング条件を工夫すると良いかもしれません。さらに、この「瞬き」を新たな指標とし、身体活動効果を反映するバイオマーカーとして応用可能となることも期待されます。


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プレスリリース

研究代表者

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ヒューマン?ハイ?パフォーマンス先端研究センター(ARIHHP)
征矢 英昭 教授

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