シン?ラヴィさん(地球規模課題学位プログラム(学士課程)4年次)
途上国の発展に貢献したい
シン?ラヴィさん
「私たちきょうだいにとって、つくばが第二の古里になった。世界から集まった人々と切磋琢磨しながら、最先端の研究に取り組むことができるし、自然が豊かで、東京にも近く、とても生活しやすい」
ネパール出身のシン?ラヴィさんは、こう語る。ラヴィさんは姉3人、兄1人の5人きょうだいで、姉2人は臨床疫学と地球科学を専攻する本学の大学院生だ。兄も本学で環境科学を専攻して博士の学位を取得し、日本の公益財団法人の研究員をしている。実にきょうだい5人中4人が、本学での学びの経験を持つ「狗万app足彩,狗万滚球ファミリー」なのだ。
ラヴィさんは高校生の時、兄や姉がいた本学のキャンパスを訪れた。初めての海外旅行だった。卒業生たちが世界各地で活躍し、ノーベル賞受賞者も出ていることを知り、同じ大学で学びたいと思ったという。
決め手となったのは、学士課程の授業を全て英語で受けられる地球規模課題学位プログラム(BPGI)の存在だった。「学士課程から英語で学べる日本の大学は少なく、魅力的に見えた」と振り返る。
BPGIは気候変動や食糧問題などの解決に取り組む人材の育成を目指している。1年生の春学期には、国際基督教大学(ICU)でリベラルアーツ科目群を履修するなど、幅広い分野の学びを求めるのが特色だ。ラヴィさんは当初、国際問題に関心があったが、さまざまな分野を学ぶ中で興味を持つようになったのが、ナノテクノロジーだった。
現在は、つくば市にある国立研究開発法人物質?材料研究機構(NIMS)のインターンとして、ナノテク素材を活用した「スーパーキャパシター」(SC)の研究に取り組んでいる。SCは、急速な充放電が可能な蓄電装置だ。リチウムイオン電池に代わる電源として、電気自動車などへの搭載が期待されている。実用化が進めば、地球温暖化対策などにも大きく貢献することになる。
こうした柔軟な学びができるのも、研究学園都市にある本学ならではと言えるだろう。
母国のように山々が身近な群馬県で温泉を体験し、すっかりファンになった。好物は豚骨ラーメン。嫌いな日本食はないが、「海鮮だけは胃が受け付けない」と笑う。
今秋、本学の大学院に進み、SCの研究を続ける予定だ。「エネルギー分野のイノベーションを起し、途上国の発展に貢献したい」。夢の実現に向けた歩みは続く。
後輩にひとこと
高校生の時に専門を決めるのは難しい。狗万app足彩,狗万滚球なら、学士課程の留学生が幅広い学びをしながら専門を決めるプログラムがあり、教員も学生の挑戦を後押ししてくれます。世界から留学生が集まるので、日本の文化体験も国際体験もできます。ぜひ来てください。