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教育開発国際協力研究センターがチリ大学とチリ国定教科書改訂プロジェクトを開始

2023年5月2日、教育開発国際協力研究センターCRICEDは本学協定校チリ大学物理?数学学部FCFM数学的モデリングセンターCMM数学教育グループとチリ国定算数教科書Sumo Primero改訂作業を開始しました。

このプロジェクトはチリ教育省の下、チリ大学が推進するプロジェクトです。チリの教科書制度は、学年ごとに教科書会社各社がコンテストに応募し上位2社を無償配布対象と認定する新自由主義的制度下で展開され、結果として日本のように学年を超え系統的に数学的な見方?考え方を育成すること、生徒自身が考える楽しさを味わい、自ら学ぶ問題解決型の学習指導を実現することは困難でした。この状況において前政権教育省は、本学附属小学校算数部の先生方が原著開発に携わる学校図書算数教科書英語版を利用し6年間一貫した教科書Sumo Primeroを2019年に開発し2020年より使用しました。制度上は民間2社との併用でしたが、実際には7割の学校がSumo Primeroを採用しました。特に、COVID-19下、自宅学習向けオンラインプログラムもSumo Primeroを基に設けられました。

新政権となり教育省主要人材は総入れ替えとなり、2022年教育課程も改訂されました。大統領制の下では旧政権政策は廃されるのが常ですが、新教育省はその卓越性を評価し、新課程に準じ改訂し再国定教科書化する政策を決定しました。改訂を推進するCMM数学教育グループは、数学者 Salomé Martínez(サロメ マルティネス)教授の下、20名の常勤?非常勤研究員を雇用し、2024年使用開始に向けこれにあたります。礒田 正美 CRICEDセンター長(人間系教授)は英語版原著者として、この改定に貢献します。


前段、中央が礒田教授、その左がSalomé(サロメ)教授、右から旧版開発に携わったバルパライソ?カトリック教皇大学Raimundo Olfos(ライムンド オルフォス)教授、Soledad Estrella(ソレダード エストレージャ)教授

(前段、中央が礒田教授、その左がSalomé(サロメ)教授、
右から旧版開発に携わったバルパライソ?カトリック教皇大学 Raimundo Olfos(ライムンド オルフォス)教授、
Soledad Estrella(ソレダード エストレージャ)教授)